始めてのバンコク・スクムビット通り ソイ4の怪しげ
2001年末、初めてのバンコク。ドンムアン国際空港からバンコク市街地へ向かう時にタクシーを利用した。一台目の運転手は「350Bでどう」と言っていた(らしい)。日本の感覚だと「350B=\1100」とすぐに考えてしまい安いと安易に考えてしまうのだが、タイ在住の友人は乗車拒否。必死に謝る運転手を尻目に別の運転手に交渉を始めたこの友人は、とても24才の日本女性とは思えない毅然とした態度で私は少しひいていたが、後でそれは当然のことだったのだと分かった。2台目に連れられるがまま乗りこみ、夜の高速道路を一路バンコク中心街へ。スクムビットのソイ4にある宿泊先に着いた時タクシーのメーターは「147B」つまり約\450。こんなもんなのだ、タイの物価水準から考えると当然なんだ、と理解。そりゃさっきの350Bは高すぎる。
最初に泊まったホテルは「RA-JAH HOTEL」。到着まで気が付かなかったのだが、アラブ系のホテルだ(名前であらかじめ気づかなかった?とあるタイ人に後日言われた…)。ここスクムビットのソイ4周辺はアラブ人街。NANAと呼ばれるこの地区は夜の歓楽街としてアラブ人以外の外人も集まり多国籍な遊び場だ。そんな所に何も知らない海外旅行2回目の日本人が一人で泊まっているのだから危険度は高い。夜に一人で歩いていると、変な日本語でブサイクな金髪姉ちゃんに「オニイサン、オニイサン」と声かけらけるし、皆歩いている男連中はなにせ図体がデカイ。ホテルは一泊\2800だったのだが、知人のタイ人に、高すぎる!!とビックリされてしまった。そりゃ日本の旅行代理店を通したら高くなる、予約がとれた時は安い!と感激していたのだか、そんな事は無かったのだ。宿泊施設としてはこの貧乏旅行では問題なかったのだが欲を言うとホテルの設備がいかんせん古すぎ、おまけに暗い、そして怪しい。
なんてったって2つある鍵のうち1つが壊れていたし、シャワーは湯の蛇口があるにもかかわらず湯が出ない。3泊の予約をしていたのだが初日に延泊はしない事を決意。そして2日目には成るべくしてトイレが詰まった…。(>_<)
夜ここのソイ4を歩いていると、欧米系の外人が写真を撮っている屋台を見つけた。その屋号は赤い看板に白文字で「THAI FOOD」。怪しさ万点で近づいてみると売っているのはバッタに幼虫に黒いゴキブリみたいな虫。だーれがこんなもん喰うんだと思って暫く観察していたがやはり誰も買っていなかった。でも誰かが買っているような形跡はあった。タイ東北部(イサーン地方)の貧しい人たちは貴重な栄養源として昆虫の類を食すそうだが、あるタイ人女性曰く「気持ち悪い、絶対に食べない。」生粋のバンコク人は食べないようだ。
バンコク初日、とにかく圧倒されてしまった。初めてみる走行中の本物のトゥクトゥク、窓だけではなくドアも全開の路線バス、そして大通りを歩いている象。このバンコクの混沌としている雰囲気、最悪の大気汚染都市バンコクの空気を吸ったとき、私の旅の疲れはどこへやらぶっ飛んでいってしまった。
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